歯科用測色装置 クリスタルアイ
クリスタルアイとは
補綴物の製作では、歯ならびと同時に歯の色調の再現が審美的に重要です。従来は歯の色調を決めるとき、歯科医がシェードガイドと呼ばれる色見本を用いて人の視覚による色照合で歯牙色情報を得ていました。しかし、色調はお口の乾燥状態、測定者の主観、光の反射角度、自然光と人工光の違いなどの環境で変わってきてしまいます。そういった要因により、補綴物を製作する技工士へ正確な情報伝達ができず、患者様の歯牙色とのミスマッチによる補綴物のリメイクが発生していました。この問題を解決してくれるのが、クリスタルアイです。
クリスタルアイは、高精度な測色能力を持った歯科用測色装置で、患者様の歯牙を簡単撮影し得られた情報から正確な色分析を行うことができます。また、技工所にて製作補綴物を専用の歯顎モデルにセットして撮影することで口腔内と同一環境下で撮影でき歯牙との比較が可能となりました。さらに歯質の分析もでき、ホワイトニングに適しているかどうかも確認することができます。
このように、加藤歯科ではより自然な被せ物を製作することを目指して取り組んでいます。
クリスタルアイの特徴
1.撮影環境の統一化
従来、歯科医師や技工士は、歯牙や補綴物をそれぞれ異なった光源下で観察していました。そのため両者の主観や判断の違いで、患者さんが求める補綴物の色調に差異が生じていました。 クリスタルアイでは光を遮断するという一定条件下で患者さんの口腔内を撮影することができるため、歯科医師と技工士に作業環境の違いがあっても、色調の認識を合わせることができます。また、より適切に治療前後を比較することもでき、患者さんに治療結果を分かりやすくお伝えできます。
2.高精度な測色で正確な色情報の判断が可能
これまで患者さんの歯の色調を判定する場合、シェードガイドを使って目視で実施するのが主流でした。このため、難しい色の判定に時間が掛かり、判定結果も思わしくないこともありました。また、技工指示書に記載しきれない色情報もあり、歯科医院と技工所の間では正確な色の情報を伝達することが容易ではありませんでした。クリスタルアイでは一般的な3バンド(RGB)方式を超える7バンドの色差認識能力を持っており、高精度な色の測定が可能です。
3.データの共有
ホワイトニングの前後比較にも活用しています。
現在では、多くの歯科医院・歯科技工所がクリスタルアイを導入しています。撮影した電子情報を歯科医院から技工所へ送ることで、物流の時間を短縮することができ、歯牙の形態や色調、及び観察したい部位の詳細な色情報を分析できます。