詰めもの・被せもの

Q21 ジルコニアのメリット、デメリットは何ですか?
A21

ジルコニア修復物は金属や他のグラスセラミックの修復物と比較して、次のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

1.溶け出しにくく、アレルギーを起こさない、アレルゲンにならない

2.透光性があり、色調再現が自在で審美性に優れる

3.価格が安い

4.熱伝導率が低い(エナメル質と同等)

 

デメリット

1.CAD/CAM装置やシンタリングファーネスなどの専用の機械が必要

2.ロウ着ができない

3.口腔内装着後の撤去が困難

4.長期的臨床データが少ない

 

金属修復物のアレルギー、毒性、細菌付着性、グラスセラミックの強度の低さと比較すると、デメリットよりもメリットのほうが大きいと考えられます。

 

※参考書籍
 「日本臨床歯科CADCAM学会誌 Vol.6 No.1 2017.3」
 一般社団法人 日本臨床歯科CADCAM学会

Q22 ブリッジが脱離したのでもっていきました。カリエスもないのに、このブリッジは歯の状態が悪くもたないと言われました。なぜでしょうか?
A22

1.支台歯がこんな状況ではないですか?
  (支持骨に吸収が認められる場合の歯の支持能力)

骨の吸収

 

2.歯がなくなってブリッジを入れるまでに間があいてしまい、奥の歯が傾いていませんか?

 歯軸の傾斜

3.根っこが短いかもしれません

 歯根の長さ

4.歯根の形態にも影響します

歯根の長さ

 

※参考書籍
 『見る目が変わる!「欠損歯列」の読み方、「欠損補綴」の設計』
 編著  本多正明  宮地建夫  伊藤雄策  武田孝之
 クインテッセンス出版株式会社

Q23 歯周病に罹患していますが、広範囲のブリッジは大丈夫ですか?
A23

「歯周炎患者に広範囲のブリッジを装着した場合でも、適切なSPTを続ければ長期的に良好な予後が得られる。」という研究報告があります。

Alexander Heschl, Michael Haas, Josef Haas, Michael Payer, Walther Wegscheider, Raoul Polansky: Maxillary rehabilitation of periodontally compromised patients with extensive one-piece fixed prostheses supported by natural teeth: a retrospective longitudinal study. Clinical Oral Investigation, 17(1): 45-53, 2013.

SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 

※参考書籍
 「海外文献120編から読み解く ペリオの世界」
 関野 愉  株式会社デンタルダイヤモンド社

Q24 とれてしまった銀歯をまたつけてもらえますか?
A24

とれてしまった銀歯がその歯にぴったり合い、その歯にむし歯がなく、根っこの状態に問題がなければ、歯面についたセメントや汚れを除去して再度セットします。
しかし、治療が必要であれば、適切な治療をし、新しく型をお取りして作り直します。

こちらのQ&Aもチェックしてみてください。

外れてしまったブリッジは再利用できますか?

Q25 来月の頭に、今通ってる歯医者さんで下の歯5、6、7を保険対応のブリッジを入れます。上からみると全て銀色になるため、五番だけでも白い被せにしたいと思っているのですが、一番価格が低いものはいくらですか?
A25

1本だけ白くする(自費とする)ということは、保険の規則でできません。ですので、全てブリッジを白くするか、金属のブリッジにするかということになります。当医院では、自費の白いオールセラミックブリッジ(メタルフリー)を製作した場合、8万×3本+消費税=26.4万円となります。

Q26 前歯がすきっぱで片方ずれているのですが、セラミックで1番安く治療するとしたらいくらになりますか?
A26

当院では多種多様なセラミック処置を行っていますが、現在ある歯の色調・形態、歯肉の状態などを診てみないと何とも言えません。ただ、安いものでというのであれば、「プレス」という製作法で作ったオールセラミック(8万+税=8.8万円)ということになるでしょう。

Q27 歯の隙間をつけ爪みたいなチップを貼る場合の金額を教えて頂けますか?
A27

歯の隙間を詰める方法も保険のものと自費のものがございます。どのくらいの隙間であるのかなどお口の状態によって変わってきます。直接お口の中を診させていただければ具体的なお話もできるかと思います。

Q28 金属の詰めもの・被せものを入れてもらったのですが、冷たいものがしみます。自然に治りますか?
A28

自然に治る場合と治らない場合があります。
元々神経のある歯を削っているため、金属を入れてもしみることがあります。
ほとんどの場合数日、もしくは1~2ヶ月でしみる感じもなくなります。
もししみる感じが強くなったり、 温かいものがしみだしたり、自発痛が出た場合は、神経を取る処置が必要な場合もありますので、一度ご来院下さい。

Q29 前歯のさし歯の白い所がとれて金属が出てしまいました。作りかえるしかないのでしょうか?
A29

隣の歯の色に合わせてとれた所にプラスチックをはりつけることができます。
しかし、1度とれた所は、またはずれやすいです。
 レントゲンをとり、歯の状態、冠の適合状態によっては、作りかえることをおすすめします。

Q30 今入れているブリッジは始終外れます。どうしてですか?
A30

たしかに、ドクターの技術的エラーも考えられますが、もしかすると、それ以外に「ブリッジのたわみ」が原因かもしれません。ブリッジの欠損が大きければ大きいほどたわみが大きくなり、外れやすいということになります。

ブリッジのたわみ

咬合力のかかる部位にもよりますが、一般的に欠損部間隙が長いほど咬合負担によるブリッジ全体の「たわみ」が大きくなります。

「たわみ」は間隙の長さの三乗に比例します。

間隙の長いブリッジは支台歯数が多くてもリスクが大きくなります。

Rosenstiel SF. Trearment Planning. In: Rosenstiel SF, Land MF, Fujimoto J(eds).Contemporary Fixed Prosthdontics. 5th ed. St. Louis :Mosby, 2006:82-102.

※参考書籍
 『見る目が変わる!「欠損歯列」の読み方、「欠損補綴」の設計』
 編著  本多正明  宮地建夫  伊藤雄策  武田孝之
 クインテッセンス出版株式会社

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