だ液
Q1 | ドライマウスの原因を教えてください。またアドバイスをください。 |
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A1 | ドライマウスの臨床症状
ドライマウスの原因①医薬品-処方箋を確認
②疾患と障害
③頭頚部領域の放射線治療
④化学療法
⑤神経性のもの
たとえ薬剤を服用していなくても、65歳以上の人は、口腔乾燥と唾液分泌低下を起こすリスクが高いと言われています。3年間の研究において、唾液分泌量が少ない高齢者は、唾液分泌量が正常な高齢者に比べて、3年間に少なくとも1本の歯を失う可能性が高いことが報告されています1)。 口腔乾燥と唾液分泌減退はしばしば関連していますが、唾液分泌量が正常な患者さんでも口腔乾燥がみられることがある一方、唾液分泌量が非常に少ない患者さんでも常に口腔乾燥を経験するとは限りません2)、3)。 ドライマウスのアドバイス(全身的なものと歯科的なもの)
1)Caplan DJ, Hunt RJ. Salivary flow and risk of tooth loss in an elderly population. Community Dent Oral Epidemiol 2)Dods MW, et al. Health benefits of saliva: a review. J Dent 3)Vissink A, et al. Aging and saliva: a review of the literature. Spec Care Dentist. 1996 May-Jun;16(3):95-103.
※参考書籍 |
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Q2 | 口角炎になりました。何に気をつければよいでしょうか? |
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A2 | 口角炎は唇の端に炎症が起き、ひび割れたり化膿したりして、出血や痛みを伴うことがあります。 歯科治療時には口を開けてもらう必要があるため、患者さんは苦痛を感じます。一般的には、義歯のクラスプ部分が当たって傷ついたり、さまざまな原因で咬合が深くなり口角にシワができたりすると、そこに常に唾液が溜まって細菌感染を起こします。 その他にも、口腔乾燥症(ドライマウス)やビタミン欠乏などが原因であるといわれています。 ある耳鼻咽喉科での口角炎の細菌検査(*)によると、日本人80人のうちStaphylococcus aureus(Sa菌:黄色ブドウ球菌)が48.8%、カンジダ属が26.3%検出されたという報告があり、口腔内の常在細菌により引き起こされている可能性が高いことがわかりました。 このことから、正しい口腔ケアと細菌感染に負けない免疫力をつけ、健康な粘膜や皮膚を保つことが大切です。 口角炎がなかなか治らない方は、下記注意点を参考にしてください。 口角炎が治らないときに気をつけること
*岸本麻子, 他:口角炎について. 耳鼻と臨床, 56(3): 101-110, 2010. ※参考書籍 |
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Q3 | 口腔乾燥症について教えてください。 |
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A3 | 口腔乾燥症は「ドライマウス」とも呼ばれています。 ■口腔乾燥が進むとこんな症状があらわれます・味覚異常味を感じる味蕾(みらい)は、水に溶けるものを味として感じます。このため唾液分泌が低下すると、味覚の低下や味覚異常を引き起こすことがあります。 ・食物摂取困難、嚥下困難乾燥すると舌や頬粘膜を動かしにくくなり、さらに唾液量が低下すると咀嚼した食物の食塊を作ることが困難となり嚥下障害へつながります。 ・義歯がガタつく義歯は、唾液により義歯と粘膜の間の空気をなくすことで吸着しています。口腔が乾燥すると、適合の良い義歯でもガタつくことがあります。その他、舌苔の増加や虫歯、歯周病、口腔粘膜疾患が増えます。 ・舌が痛い唾液には抗菌作用や自浄作用があり、口腔内の細菌のバランスを保つ役割を果たしています。しかし、唾液が不足すると、カンジダ菌をはじめとする細菌類が増殖し、舌にピリピリとした痛みをもたらしたり、口角が切れたりします。 ■口腔乾燥の原因は何だろう?近年の研究では、従来言われていた加齢による唾液分泌低下が主要因ではなく、 この他、口呼吸や挿管されている場合、十分な唾液量があっても口腔が乾燥している場合があります。またストレスや糖尿病、唾液性疾患、シェーグレン症候群等の疾患も原因となります。 普段からお茶やコーヒーなどのカフェインが含まれる飲みものを頻繁に飲んでいる場合は、カフェインの利尿作用によって脱水し、唾液分泌が抑制されている可能性があります。近年、若年者に人気があるエナジードリンクは、カフェインの含有量が非常に高いため注意が必要です。その他には、常にマスクをしていたり、鼻炎の影響で口呼吸になっている場合もあります。また、緊張やストレスが続いていたり、更年期障害によるホルモンバランスの乱れからも口の渇きを感じることがあります。 唾液腺の組織障害の原因のひとつに活性酸素がありますが、これに対して抗酸化物質が有効であることがわかっています1)。ビタミンCは身近な抗酸化物質として手軽に摂取できます。他にも、アスタキサンチンやコエンザイムQ10も強い抗酸化作用があり、ドライマウスの改善に効果があったという研究結果が出ています2),3)。さらに近年では、ポリフェノールの一種であるフラボノイド”ケルセチン”が唾液分泌を増やす効果に期待できるという報告もあります4)。 ■口腔乾燥症の見分け方はどうするの?・舌の下に唾液が溜まっていない ■栄養面でのアドバイス・カフェイン(コーヒーや緑茶など)飲料の摂取を控え、水を飲む。 ・服用薬を副作用の少ないものに変更できるか、主治医に相談する。 ・こまめに水を摂取する(フレーバーのついたミネラルウォーターは糖質が含まれている可能性があるため避ける) ・緊張やストレスを取り除く。難しい場合は、マグネシウムやビタミンB群を摂取する。 マグネシウムの多い食材:あおさ、のり、わかめ、ココア、ナッツなど ビタミンB群の多い食材:豚肉、鶏肉、カツオ、レバー、ニンニクなど ・唾液腺を活性酵素の攻撃から守るため、ビタミンC、アスタキサンチン、コエンザイムQ10などのサプリメントを活用する。 コエンザイムQ10はワルファリンの作用を弱める可能性があるため、服用している方は別のものを利用しましょう5)。 ビタミンCの多い食材:柑橘類、ブロッコリー、ピーマンなど アスタキサンチンの多い食材:サケ、いくら、エビなど コエンザイムQ10の多い食材:牛肉、鶏肉、ニシンなど ・ケルセチンの多い食材を摂取する。(玉ねぎ・とくに外皮、ブロッコリー、サニーレタス、リンゴなど)
■対症療法口腔の症状やその関連症状を緩和することが対症療法です。口腔乾燥症(ドライマウス)の症状が進むと口臭も強くなる傾向にありますが、唾液の分泌が促進されれば症状が和らぐことが多いため、よく用いられるのが「唾液腺マッサージ」を含むお口のストレッチです。その他、日頃のちょっとした心がけで唾液の分泌が促進され乾燥も緩和します。以下にそれらを対策としてまとめました。これらは、要介護者や寝たきりの方にはなかなか当てはめにくい項目ですが、少しでも実践を心掛けて頂ければ、看護の現場での口腔ケアや非経口摂取の方のドライマウス対策につながります。口腔ケアは難しいことではありません。歯科専門職と上手く連携して習慣化しましょう。 【対策】1.口腔ケアを(用品を含め)全体的に見直す! 口腔ケアをすると多くの場合唾液分泌が増えます。歯磨剤の泡立ち成分(ラウリル硫酸ナトリウム等)や洗口液に含まれているアルコールは、口腔粘膜を刺激し口腔乾燥を進行させると言われています。従って、これらの成分を含まない製品がおすすめです。また歯ブラシは自分に合ったタイプを選び、歯と歯肉の境目をマッサージするように磨いて唾液分泌を促進しましょう。電動ブラシを使用すると、その振動が刺激となり唾液分泌促進に効果的な場合があります。また、口腔内が汚れやすい胃ろう等の経管栄養摂取者には口腔ケアが特に重要となります。 2.良く噛むこと! 唾液腺を刺激して活性化させるためには、何よりも噛むことが大事です。柔らかいものばかり食べていると唾液がだんだんと出にくい状況になり、顎や口の筋力も低下します。健康な状態の時から、介護が必要になってもできる限りよく噛んで食べる(柔らかいものでもよく噛みましょう)、柔らかめの煮物や味噌汁の具などは小さく切りすぎず少し大きめ(一口大)にする、水分で流し込むような食べ方をしない、歌を歌うなどしてはっきり口を動かす機会を作る、表情豊かに暮らす…、など生活自体を変えていきましょう。食べにくいだろうから細かくしてあげよう、歩けるけれど危ないから車椅子に乗りましょうというような行き過ぎた気配りは、過介護と同じなのです。 3.規則正しい生活を送る! 唾液の分泌は自律神経でコントロールされています。規則正しい生活を送ることは自律神経のバランスを保つためにも大切です。喫煙やアルコール類も控えめに・・・。 4.鼻で呼吸する(口呼吸の回避)! 口を開けている状態が長いほど口は乾燥しやすくなります。鼻が詰まってなくても習慣的に口で呼吸をする方がいらっしゃいますが口を軽く閉じて鼻呼吸の習慣化に努めましょう。 5.定期的に歯科検診を受ける! 唾液は口の中を殺菌消毒する重要な働きがあります。そのため唾液分泌の少ない方は、よく歯を磨いていても虫歯や歯周病になりやすく、歯垢のチェックなど専門的な口腔ケアが欠かせません。口臭対策も兼ね3ヶ月に1回程度は、歯科医院でチェックしてもらいましょう。 6.ストレッチ・体操リハビリ! 唾液腺マッサージや舌のストレッチが効果的です。「舌の突出を繰り返す」「上下左右に動かす」など口腔体操の実施や、会話を増やす、歌う等も有効なストレッチとなります。 特に、舌であめ玉をつくる訓練(舌で頬の内側を押して、頬にあめ玉を含んでいるようにする)が非常に有効です。簡単にできるようになったら、舌で頬にあめ玉をつくりながら舌尖を片側ずつ上下・左右に動かしたりすると、さらに効果があります。その際、唾液が出たらゴックンと嚥下につなげましょう。 7.お口の保湿ケア! 水分補給に加え、うがいの回数を増やしたり、スポンジブラシ等で粘膜を湿潤させ、保湿してください。唾液腺マッサージやお口のストレッチ、及び上記の1.と2.を行ってもあまり効果がない場合は、その方のお口の乾燥状態に合った口腔保湿剤(口腔化粧品質)を必要に応じて使用します。ジェルやリキッドを使い分けて保湿し、症状を緩和させます。例えば、「夜、口が渇いて目が覚める」などの症状には、就寝前に保湿リキッドでのうがいを習慣化させることなどが効果的です。 ●口腔保湿剤の使い分け 口腔保湿剤には色々なタイプがあり、使い方を誤ると症状が改善しない場合があります。一般的に販売されている口腔保湿剤には、ペースト、ジェル、液状の3タイプがあります。 ペースト (特徴と使用上の注意) (適応できる症状や使い方) ジェル (特徴と使用上の注意) (適応できる症状や使い方) 液状 (特徴と使用上の注意) (適応できる症状や使い方) 口腔保湿剤は、口腔乾燥の日々の状態によって、上記のタイプを上手く使い分けると、早く改善する傾向にあります。また、含まれている成分によっても効能が若干異なるので、歯科専門職とうまく連携し、その時々に必要な対応を行いましょう。口腔乾燥は長期に渡っての対応が必要です。口腔ケアのプラニングを確立し改善を図りましょう。
唾液によって口腔内が潤うと、味も感じやすくなり、食事のおいしさが一層増します。
1)Liu X, et al: Mitochondria-targeted antioxidant protects against irradiation-induced salivary gland hypofunction. Scientific reports, 11 (1): 7690, 2021. 2)Koufuchi R, et al: Effects of coenzyme Q10 on salivary secretion. ClinBiochem, 44(8-9): 669-674, 2011. 3)Yamada T, et al: Evaluation of Therapeutic Effects of Astaxanthin on Impairments in Salivary Secretion. Journal of clinical biochemistry and nutrition, 47(2): 130-137, 2010. 4)高橋絢子, 中山亮子, 葉阪彩加, 伊藤由美, 梁 洪淵, 櫻井 孝, 栗原 毅, 井出文雄, 三島健二, 井上裕子, 斎藤一郎:唾液分泌障害に対するケルセチンの効果の検討. 第14回抗加齢医学会総会, 2014. 5)Heck AM, et al: Potential interaction between alternative therapies and Warfarin. Am J Health Syst Pharm, 57(13): 1221-1227, 2000.
※参考 ※参考書籍 |
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Q4 | 唾液の役割を教えて下さい。 |
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A4 | 唾液は、食べる、飲む、話すといった人間にとって欠かすことのできない機能を営むうえで次のような重要な役割を果たしています。 1.抗菌作用口は空気や食べ物などの入り口であり、常に外界の雑菌にさらされています。唾液には、細菌増殖を抑える「抗菌作用」があります。うまく作用しないと、むし歯や歯周病にかかりやすくなるだけでなく、口からの細菌感染により、風邪を引きやすくなり、気管支炎や肺炎を起こすこともあります。 2.消化作用ごはんやパンなどのデンプン質を糖に変える「消化作用」もよく知られている唾液の効用です。唾液中に含まれるアミラーゼという酵素が、デンプンを分解して麦芽糖に変え、体内に吸収しやすくしてくれます。よく噛みしめて唾液で消化することは重要で、ここでの消化がすすまないと胃に負担がかかることにもつながります。 3.粘膜保護作用唾液には「ムチン」というネバネバとしたタンパク質が含まれています。フランスパンやクッキーのような硬い物が接触しても傷がつかないように、口の粘膜をコートしています。ムチンが少なくなると、口に傷がつきやすくなります。 4.食塊形成作用水だけでは食べ物をまとめることができず、誤嚥してしまったご経験のある方もおられると思います。唾液の粘り気であるムチンがうまく働くと、食塊がまとまりやすく、気管のほうへ流れずに、食道の入り口に入り、嚥下がスムーズになります。唾液のムチンは、食塊形成、摂食・嚥下に重要な働きをしていて、少なくなると誤嚥の原因にもつながります。 5.中和作用食後にゲップが出て、酸っぱい胃酸を感じたことはありませんか?胃の粘膜は強い胃酸に対しても安定で、食物の消化を行っていますが、口や食道の中は、もともと中性で酸に対しては強くありません。唾液は天然の胃薬のような作用があり、胃酸を中和することができます。また、むし歯の菌が産生する酸を中和することも知られています。唾液が少なくなったり、なんらかの原因で胃酸の逆流が起こると、食道や喉の粘膜を痛めたり、歯を溶かすこともあります。 6.修復作用唾液には、傷を治す上皮成長因子(EGF)や、脳神経の老化を防止する神経成長因子(NGF)などが含まれていますが、これらは口の中だけでなく、体全体を守る意味でも重要な役割を果たしています。EGFは、上皮細胞の成長を促進させる働きがあり、1986年のノーベル賞で脚光を浴びたことで有名になり、最近ではアンチエイジングに効果があるということで、化粧品にも加えられています。動物が傷口をなめるのは、抗菌作用だけではなく、修復を促進させる働きも関連していると考えられています。また、NGFは、神経細胞の分化、維持に関与しています。海外ではアルツハイマー型認知症の治療へ応用する研究も進められています。 唾液が少なくなると、口の傷が治りにくくなり、神経の回復が遅くなることにもつながってきます。
ほかにも、お口を清潔に保ったり、味を感じさせたりする役割もになっています。このように、唾液は単なる水ではなく、身体の機能維持に重要な働きを有しています。 さらに最近では、全身の健康維持にも重要なことがわかってきました。 からだへの唾液の働き
※参考書籍 「nico 2018.6 クインテッセンス出版株式会社」 |
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Q5 | お口の渇きがツライので、どうにかしたいんですが・・・。 |
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A5 | こんな症状はありませんか?
もし該当する症状があった場合、それはドライマウス(口腔乾燥症)かもしれません。 ドライマウスの基本的な予防法1.こまめに水分補給をする唾液の元は水です。こまめに摂取しましょう。 2.よく噛んで食べるよく噛むことで唾液の分泌が促されます。 3.こまめに歯みがきをする歯みがきによる刺激でも唾液の分泌は促されます。 4.唾液腺をマッサージする耳下腺、顎下腺、舌下腺などの大唾液腺をマッサージで刺激すると、唾液の分泌が促されます。
※参考書籍 「nico 2020.11 クインテッセンス出版株式会社」 |
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Q6 | 唾液っていうとなんか汚いイメージがありますけど、どのようにして作られるのですか? |
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A6 | ほとんどの人に「あるのが当たり前」の唾液。けれども、お口の健康にも全身の健康にも欠かせません。唾液にはたくさん役割があり、単なる水ではなく、非常に高性能な「機能水」といえるんです。 唾液の作られ方
※参考書籍 |
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Q7 | 唾液ってほんとにたくさんのはたらきがあるんですね。全身の健康にも影響するなんておどろきでした。でも私、最近唾液が減ってきた気がするんですよねえ。 |
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A7 | 唾液がその力を十分に発揮するには、お口のなかに、ある程度の量がないといけません。唾液が少ない、減ってきた、もっと唾液を出したいというかたに唾液の「量」を増やすコツをお教えしましょう。 唾液をもっと出すために
唾液の量が減る主な原因
※参考書籍 |
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Q8 | 唾液は量を増やすだけでよいのでしょうか? |
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A8 | せっかくですから、唾液の「質」も意識してみませんか?唾液には抗菌作用のある物質がいろいろはいっていますが、IgAがいちばん量が多いんです。IgAは細菌やウイルスなどの侵入を防ぐ抗体で、IgAの量は唾液の「質」を左右するものとして注目されているんですよ。 唾液の質を高めるために
唾液の質が下がる主な原因
※参考書籍 |
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Q9 | 唾液には傷口を治す効果があるのですか? |
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A9 |
「傷口をなめる」ことが傷口にとって良いことをヒトは知っています。 唾液の効用としてまず「洗浄作用」が挙げられます。「洗浄作用」とは、傷口の雑菌や異物を洗い流す作用のことです。 つぎにムチンによる口腔内でみられる粘膜コート機能は、傷口では乾燥を防ぐ「保護作用」として役立ちます。 さらにリゾチームなどによる「抗菌作用」、粘液性糖たんぱく質であるムチンによる細菌の「凝集作用」などが知られています。 その他、炎症を抑える作用など多くのことが議論されています。 またヒトは子どもの時にすり傷を作ると親がそこをなめて「痛いの、痛いの、飛んでいけー。」などとおまじないをかけてくれたことを記憶しているものです。この記憶は、傷口をなめる動作から安心感を体中に呼び起こしてくれるのです。これも立派な効用です。
※参考書籍 |
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Q10 | だ液が少なくなるとどんな影響が出ますか? |
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A10 | だ液には、消化作用・抗菌作用・歯の再石灰化作用・粘膜保護作用・活性酸素の除去作用などがあり、唾液の量が少なくなると、むし歯・歯周病・味覚障害・異常乾燥感・不快感・舌痛症・口臭・摂食嚥下障害・上部消化器障害・感染症・肺炎などが起きやすくなります。 |
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