誤嚥性肺炎
Q11 | 飲み込むときに使う筋肉を衰えさせないエクササイズがあったら教えて下さい。 |
---|
A11 | 下がってしまった「のどボトケ」をアップし飲み込みがラクになるエクササイズを2種類ご紹介します。 1.おおぐちエクササイズ(ア)10秒間本気で思い切り口を開けます。 2.首の腹筋エクササイズ(ア)横になり首を上げて足の先を見ながら1分間耐えます。 ※参考書籍 「nico 2012.12 クインテッセンス出版株式会社」 |
---|
Q12 | 近ごろ口のなかが乾きやすく、飲み込みにくさを感じています。改善する方法はありますか? |
---|
A12 | 持病のお薬を何種類も飲んでいたりトイレが気になって水分を控えていると唾液が減り、口が乾くようになって、飲み込みにくさにつながりがちです。改善法をいくつかご提案してみましょう。 1. 水分はこまめに摂りましょう。トイレの回数を減らそうと水分を控えると、お口が乾きやすくなります。水分はこまめに摂りましょう。ふだんは水やお茶がおすすめですが、乾いてつらいときは、スポーツ飲料を飲むと九州がよく速効性があります。 2. 減らせる薬はありませんか?日常的に飲んでいる薬に、減らせるものがないか、主治医に相談してみましょう。ただし、自己判断で勝手に減らすのは危険です。絶対にやめましょう。 3. 保湿剤を使いましょう。さまざまなメーカーからお口の保湿剤が出ています。香味のあるもの、無味のものなど、お好みに合わせて選ぶとよいでしょう。 4. 唾液腺を刺激して分泌を促します。耳下腺、舌下腺、顎下腺のあるあたりを軽く押したりマッサージしたりすると、唾液がジワッと出てきます。お試しください。 ※参考書籍 「nico 2012.12 クインテッセンス出版株式会社」 |
---|
Q13 | むせやすさ、飲み込みにくさがなるべく進行しないようにするにはおしゃべりやカラオケがいいとのお話でした。ほかにもなにか、ふだんの生活に取り入れるとよいことはありますか? |
---|
A13 | からだを動かすこと、やせ過ぎに注意し食事のバランスに気をつけることなどです。のどの筋肉の機能は、からだの筋肉、つまり「体力」ととても関係が深いのです。 1. バランスのよい食事をしよう。主食、肉、魚、野菜、果物など、まんべんなく食べましょう。毎食「冷奴にご飯だけ」というのでは、やせて体力が落ちてしまわないかと心配です。 2. 家事でからだを動かそう。からだを動かして、筋肉を柔軟に保ちましょう。とくに脚の筋肉が衰えると姿勢が悪くなる原因に。すると、飲み込みに影響してしまいます。 3. おしゃべりを楽しもう。おしゃべりをしたり、笑ったりすると、口やのどの筋肉がさかんに動いてよいエクササイズになります。女性の得意分野ですが、男性もぜひどうぞ。 4. カラオケで歌おう。のどの筋肉のエクササイズに。ときにはレパートリーを広げて、キーの高めな曲にも挑戦してみましょう。のどボトケを吊り上げる筋肉が鍛えられます。 ※参考書籍 「nico 2012.12 クインテッセンス出版株式会社」 |
---|
Q14 | 誤嚥性肺炎と歯周病の関係について教えてください。 |
---|
A14 | 肺炎はがん、心臓病、脳卒中に次いで、死因の第4位を占め、特に高齢者でその率が急増します。口の中の衛生状態はその肺炎の発症とも深い関係があります。 肺炎はがん、心臓病、脳卒中に次いで、死因の第4位を占め、特に高齢者でその率が急増します。口の中の衛生状態はその肺炎の発症とも深い関係があります。 |
---|
Q15 | ウイルスによる肺炎と口腔衛生の関係について教えてください。 |
---|
A15 | ウイルスによる肺炎というのは、大きく分けて3つの種類があります。 1つはウイルス単独による肺炎、2つはウイルスと細菌の混合性肺炎。それから、一旦ウイルス性肺炎が治まった後、二次的に細菌性肺炎が起きるパターンです。インフルエンザの場合は2番目が多いのですが、新型コロナウイルスでは3番目のパターンが多いというデータが出ています。 二次的細菌性肺炎を防ぐためには口腔衛生を徹底しなければなりません。 細菌が肺に行くプロセスは2系統あります。1つは歯周病に代表されるように毛細血管から血流に入ってしまうルート。そうすると必ず肺の間質まで行きますので、いわゆる間質性肺炎のリスクが高まります。もう1つは唾液中の細菌が誤嚥されることによって肺胞に入り、肺胞性肺炎に繋がります。普通であれば肺の免疫機能で抑えられるはずですが、新型コロナウイルスによって上皮細胞が破壊されていますので、容易に肺炎に繋がるわけです。この二つの系統の肺炎を抑えるためには、それぞれに合った口腔衛生をしなければいけません。間質性肺炎のリスクを下げるためには歯周病やう蝕を予防するように歯磨きをしなければいけませんし、誤嚥性肺炎のリスクを下げるためには舌磨きが重要になってきます。
※参考書籍 |
---|
Q16 | 最近私はよくむせるのですが、誤嚥性肺炎を予防していくには、口のなかをきれいにすることのほかにどんなことに気を付けるとよいですか? |
---|
A16 | 飲み込む機能が衰えると誤嚥しやすいのでよく噛んで食べる、ブクブクうがいをする、舌の体操をするなど、ふだんからお口をよく動かすように心がけましょう。 ●よく噛んで食べるくちびるや頬、舌の筋肉がよく働き、自然とお口の周囲の筋肉のエクササイズになります。 ●ブクブクうがいをするお口のなかがキレイになるうえ、くちびると頬の筋肉のエクササイズになります。 ●舌の運動をするゴクンと飲み込むには舌の筋力が必要。 ●セキばらいの練習をするのどに引っかかった飲み物・食べ物の誤嚥を防ぐため、セキばらいを得意にしておきましょう。 ●唾液腺マッサージでお口にうるおいを!あごの下にある舌下腺をやさしくマッサージします。 あごの横にある顎下腺をやさしくマッサージします。 耳の斜め下にある耳下腺をやさしくマッサージします。 ※参考書籍 「nico 2014.12 クインテッセンス出版株式会社」 |
---|
Q17 | 寝たきりの要介護者・嚥下障害者の口腔ケア方法を教えて下さい。 |
---|
A17 |
不規則な生活(睡眠不足)や栄養状態の悪化、口腔衛生状態の低下、義歯の紛失などが重なり、肺炎を起こしやすくなることが知られています。特に高齢者の方では、嚥下障害を有する場合が多く、ムセなどの症状もなく誤嚥性肺炎を起こします。 寝たきりの要介護者・嚥下障害者でも、断水や避難生活などで水の使用を最低限にしなければならない場合でも、口腔ケアはできます。 付き添いの方は以下の方法を参考にして、口腔ケアを実施して下さい。
高齢者や嚥下障害者は口内を拭くだけでは肺炎リスクが高くなります。
|
---|
Q18 | たばこを吸っていますが、誤嚥性肺炎に関係ありますか? |
---|
A18 | たばこを吸う人は、禁煙することが最も効果的な誤嚥性肺炎予防です。たばこの煙を肺に吸い込むことで、気管と肺の中は常に軽く炎症を起こし、細菌に感染しやすい状態となります。肺だけではなく、歯周疾患を含む全身にも悪影響をおよぼしますので、ぜひ禁煙してください。 ※参考書籍 |
---|