Question
歯を矯正移動していると、歯の動揺が強くなるので、スポーツ(特に外力の加わるおそれのある種目、格闘技など)のクラブ活動を続けてもよいか不安です。
Answer
結論から言いますと、どのスポーツでもとくに問題はないと考えられています。
格闘技の場合、確かに前歯の脱臼や歯折を起こすと、口唇・頬粘膜にアタッチメントがあたって、粘膜の断裂などが生じることもありえます。しかし、アーチワイヤーを装着した患者さんでは、そのような外傷は被っても、歯列が固定されているので、受傷後も歯はもとの位置にとどまっていることが多いです。
クラブ活動をしていて受傷する確率は同じで、エッジワイズ装置で矯正歯科治療を受けていない場合には、歯の脱落、喪失などもリスクとして考えられます。つまり、矯正治療をすることが不利とは言えません。甲子園を目指すほどの高校球児から、「矯正装置の装着で投球技術が影響を受けたことはない」という声もあったようです。
※参考書籍
「Elements of Orthodontics 高田の歯科矯正の学び方-わかる理論・治す技術-」
高田 健治 編著 株式会社メデジットコーポレーション