Question
神経をとったら歯は弱くなるのですか?
Answer
歯内療法の剛性について
- 歯内療法処置歯は生活歯と比較して脆くない
- 根管治療ではほんの少し咬頭の弾性がおちる
- 累積的な歯質の喪失が歯牙破折を起こしやすくする
- 痛み閾値が上がる事によって、より強く咬んでしまう
- 咬頭を被覆することによって破折抵抗はベースラインよりも上がる
研究論文により、以下のことが証明されています。
- 根管治療歯と生活歯の含水率の違いは2%以下
Papa etal, Endod Dent Traumatol 1994y
- 根管治療歯と生活歯の生物学的特性の変化は殆どない
Sedgely and Messer, J Endod 1992y
根管治療で歯質を多く削除して残存歯質が少なくなっているため、弱くなっているのは確かです。
(原因)
- 髄腔開拡によって歯質が削除される
- 根管形成によって歯質が削除される
- 誤った根管形成によって根尖孔が拡大される
- ポスト窩洞形成時にさらに歯質が削除される
- メタルポストによって咬合時の衝撃が根管象牙質に伝わりやすくなる
※「石井歯内療法研修会 2日間セミナー」より
※参考書籍
「新 楽しくわかる クリニカルエンドドントロジー」
小林 千尋 著 医歯薬出版株式会社