Question
歯科衛生士に歯石を見せてもらいました。黒い歯石と白い歯石がありますが、違いは何ですか?
Answer
歯石が付着する場所は主に2箇所あります。
歯肉縁上歯石(白い歯石)
歯面に付着した歯石のうち、歯肉辺縁より歯冠側に存在するものを歯肉縁上歯石といいます。通常は乳白色や黄白色ですが、歯肉縁下に形成された黒褐色の歯肉縁下歯石が歯肉退縮により歯肉縁上に現れることがあるため、歯石の色だけでは判断せず、付着する位置で決定します。
好発部位
下顎の前歯の裏側、上顎の奥歯の頬側
特徴
・だ液由来の材料で作られるため、だ液の出る穴がたくさんある場所につきやすい
・おおむねエナメル質上のペリクルというたんぱく質に付着する
歯肉縁下歯石(黒い歯石)
歯肉辺縁より根尖側に付着した歯石を歯肉縁下歯石といい、歯肉溝滲出液や血液由来のヘモグロビン(血清)を含むため茶褐色や黒褐色となっています。
好発部位
ポケットの深いところ
特徴
・血清由来の材料で作られる
・セメント質の凸凹した面に入り込むように付着する
細菌がつくといけないので、定期的なメインテナンスを利用してしっかり歯石を除去しましょう。
※参考書籍
「ザ・ペリオドントロジー」
編集主幹 和泉雄一 木下淳博 沼部幸博 山本松男 永松書店