Question
親知らずを抜かないとどうなるのですか?
Answer
代表的なトラブルは以下になります。
1.隣の歯がむし歯になることがある。
歯ぐきの下にできたむし歯の治療は技術的にむずかしく大がかりになりがちです。細菌や食べかすが親知らずの下に入り込むと、取り除くのがむずかしく不潔になりやすいためにむし歯ができてしまいます。
しかもこのむし歯は歯ぐきの下にでき、外から見えにくく、気付いたときには大きく広がっていることもあります。
2.歯を支える歯を失う可能性がある。(智歯周囲炎)
炎症のために歯を支える骨が溶け支えを失った隣の歯がグラグラになります。親知らずの下に入り込んだ細菌や食べかすのために炎症が起き、歯ぐきが腫れて、歯を支える周りの骨まで失ってしまいます。
最初は軽い炎症が慢性的に続き、疲れたり風邪を引いたときなどに発作的に腫れます。
これを放置し繰り返していると、痛みや腫れが悪化して、頬や扁桃腺まで腫れたり、全身に熱が出ることすらあります。
3.歯並びや噛み合わせが悪化することがある。
親知らずに押された歯が倒れ矯正治療が必要になります。
ドミノ倒しのように歯が動き、歯並び・噛み合わせの悪化を招くこともあります。たとえば下あごの奥歯が倒れると、上あごの奥歯と噛み合わなくなってしまいます。噛み合わせが悪化すると、食事に支障が出たり、顎関節症の原因になります。
※参考書籍 「nico 2012.3 クインテッセンス出版株式会社」