Question
保険の歯周治療の流れを教えてください。
Answer
下記のフロー図を参考にしてください。
慢性歯周炎患者に対する歯周治療の流れ
参考:日本歯科医学会. 歯周病の治療に関する基本的な考え方(令和2年3月).
日本歯科医学会ホームページより
注1:歯周基本治療の内容の例
- 口腔衛生指導(OHI)(プラークコントロール)
- 非外科的歯肉縁上・縁下デブライドメント(スケーリング)
- テンポラリークラウン、プロビジョナルレストレーション(ブリッジや可撤式補綴装置も含む)の製作
- 部分的なう蝕除去と一時的な仮封
- 不適合/不適切補綴装置の張り出しやマージン部の削合
- 早期接触部や咬合干渉部の必要性に応じた咬合調整(急ぎでなければ歯周組織の炎症消退後が望ましい)
- 歯の動揺が著しいとき(脱臼寸前もしくは患者が噛みにくい場合)の歯の固定(暫間固定)
- 根管治療
- ホープレス歯や抜いたほうがよいと判断された智歯などの抜歯
- 急性炎症に対する対応(切開排膿処置、抗菌薬の処方など)
- 口腔粘膜疾患、顎関節症などへの対応
注2:歯周病重症化予防治療(P重防)
スケーリングやSRP後、あるいは歯周外科治療後の歯周病検査の結果、歯周ポケットは4mm以下に改善したが、歯肉に炎症または出血が認められる場合に、歯肉炎から歯周病への移行や歯周炎の重症化を抑制するために行う継続管理。歯肉炎(G病名)でも保険適応可能。
注3:歯周病安定期治療(SPT)
サポーティブペリオドンタルセラピー。SRP後あるいは歯周外科治療後の歯周病検査において4mm以上の歯周ポケットが散在するが、歯肉に炎症が認められない場合、あるいは出血が認められない場合に病状安定と判定し、この状態を維持するために行う継続管理。
※参考書籍
「保険のペリオを極める」
編著 大月基弘、牛窪建介 クインテッセンス出版株式会社