Question
甘いものを食べても、ブクブクうがいをすればむし歯は大丈夫ですよね?
Answer
うがいによる口腔内のpH変化を調べた研究があります。
Hoshino E, Sato M, Sasano T, Kota K. Plaque pH recovery by mouth-rinses with water. Shika Kiso Igakkai Zasshi(JOB). 1989; 31(2): 218-223.
口腔内のpHが低い状態が続くと、むし歯になりやすくなります。
口腔内のバイオフィルムを成熟させ、3%スクロース溶液で洗口してpHを下げてから、水で10秒間の洗口を10~60秒ごとに繰り返しました。その結果、pHが中性に戻るまでに、平均で15回も洗口しなければなりませんでした。
甘いものを口にするたびに10秒間のブクブクうがいを15回も行うのはあまり現実的ではないので、他の方法で口腔内のpHをコントロールする必要があります。
むし歯の研究では、無味のパラフィンガム(お口の型を採るときに使うパラフィンワックスのようなもの)を噛んで、唾液を出すことでバイオフィルム中のpHを中世に戻しています。代用甘味料を使ったガムも、同様の効果があります。
特に、就寝時は唾液分泌量が低下するので、就寝前に飲食をした時にはうがいではなく必ず歯を磨きましょう。
※参考書籍
「カリエスブック」 伊藤直人 著 医歯薬出版株式会社