Question

睡眠時無呼吸症候群について教えてください。

Answer

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に無呼吸が繰り返される病気で、体に様々な障害を起こします。

■原因

喉の辺りの空気の通り道が閉塞することが原因で、その原因となるのは、首周りの脂肪の沈着、扁桃肥大、アデノイド、舌根沈下、舌が大きい(巨舌症)ことがあります。鼻中隔湾曲では、鼻の空気の通りが閉塞しているSASの原因になることがあります。顎が小さいため、やせているのにSASである方もおられます。

■症状・合併症

いびき、睡眠の途中で目が覚めてしまうことや、日中の眠気、起床時の頭痛、などがあります。昼間の眠気は、居眠り運転事故や労働災害などにつながり、社会的にも悪影響を及ぼします。

主な症状 主な合併症

<夜間>

  • 大きな「いびき」
  • 疲労の回復しない睡眠
  • 不眠
  • 頻回の中途覚醒
  • 夜間の流涎
  • 夜間の頻尿
  • 睡眠中の移動
  • 夜間の窒息感や息切れ
  • 寝汗
  • 性機能低下(ED) など

 

<昼間>

  • 日中の極度な眠気、あるいは疲労感や倦怠感
  • 記憶障害、認知障害
  • 起床時の頭痛や頭重感
  • 起床時の口腔乾燥感
  • 精神症状、性格変化
    (うつ、気力減退など)
  • 脳梗塞
  • 心筋梗塞
  • 不整脈
  • 高血圧
  • 糖尿病

 

■治療

経鼻的持続陽圧呼吸療法(Continuous Positive airway Pressure:CPAP)があります。マスクを介して空気を送り気道を広げる治療法で、中等症以上(AHIが20回以上)のSASで保険適用です。軽症のSASには歯科に依頼してマウスピース療法が行われます。手術療法はSASの責任部位が明確な場合に適応され、小児でのSASは大半は扁桃肥大が原因で、扁桃摘出術が有効です。成人の場合は、責任部位が明確でないことが多く、手術療法は慎重な判断が必要です。

※参考サイト
 日本呼吸器学会ホームページ

※参考書籍
 「睡眠と呼吸 歯医者さんの知りたいところがまるわかり」
 今井 一彰、古畑 升 著 クインテッセンス出版株式会社

お探しの情報は何ですか?

関連記事

このページを見た人は以下のページも見ています