Question

ファーストフードは体に悪いとよく聞きますが、どこがどのように悪いのでしょうか?

Answer

忙しい現代人が最も簡単にエネルギーを摂る方法・・・それは、精製度の高い食品を短時間で口にすること。ファーストフードが好まれている大きな理由は、まさに、ここにあります。

素早くカロリーが補給できるファーストフードは、柔らかく加工度が高い食品がほとんどです。

柔らかいから、あまり噛まなくても食べられる→歯が悪くて噛めない人が、好んで食べる→粘着度が高いので、虫歯や歯周病を助長。

まさに、悪循環に引きずり込まれることになります。

 

また、よく噛まなくても味がするような濃い味付けも、不健康にひと役買っています。

舌の表面には細かい突起やヒダがあり、味を感じる味蕾という感覚器はその奥にあります。食物がしっかりと嚙み砕かれ唾液と混ざり合うことで味覚成分が味蕾に届き、初めて味を感じることができるのです。

このように食べ物の微妙な味を感じるには、ふつうは奥歯でしっかりすりつぶすことが必須なのですが、柔らかく味が濃いファーストフードはその必要はありません。その結果、糖分や塩分などが過剰摂取になりやすいのです。

 

おまけに、HFCS(高フルクトースコーンシロップ)使用の甘いドリンクをセットにしたら、さらに健康を損なうことになります。(HFCSは「異性化糖」「ブドウ糖果糖液糖」などとも呼ばれる甘味料です。)

どのように作られるかというと、とうもろこしのデンプンを化学処理してブドウ糖の糖液を作り、それをさらに反応(異性化)させて果糖とブドウ糖の混合液にします。ブドウ糖をより甘味の強い果糖に変換して甘味を強めているわけです。

他にも、様々なHFCSの調査・研究が行われています。

・HFCSが使われた甘いドリンクは、重い病気のリスクを上昇させる

(糖類入り飲料を1日1~2回飲んでいると、Ⅱ型糖尿病のリスクが26%、同じく心臓発作や致命的な心臓病のリスクが35%も高くなる)

・大人よりも子どもにより深刻な影響が出る恐れがある

 

HFCSだけでなく、清涼飲料水やインスタント食品など、加工食品に多く添加されているリンも、過剰摂取は要注意です。カルシウムの吸収を阻害し、骨からカルシウムを流出させて骨密度を低下させます。さらに、老化を促進するという報告もあります。

 

 

ファーストフードやコンビニの加工度の高い食品の油脂は、酸化している危険性が大きく、摂取すると体内で活性酸素が発生しやすくなります。また、リノール酸などのω6系の不飽和脂肪酸が多く含まれ、それらは炎症を促進する作用があります。炎症は、動脈硬化や糖尿病、心疾患などの慢性疾患を引き起こし、健康寿命を縮めるモトになります。

 

いつまでも若々しくいるためにも、ファーストフードの摂り過ぎには注意が必要です。

 

※参考書籍
 「全ての病気は「口の中」から!」 森永 宏喜 著  さくら舎

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