Question
うちの子は食べる意欲に乏しいのですが、なぜですか?
Answer
最近、幼稚園や保育園の現場で「噛めない子」・「噛まない子」が問題になっています。現場の先生から、子どもたちの様子を診ていると「硬いものを噛むのを嫌がる」「軟らかいものしか食べない」「噛まないで丸飲みしてしまう」「いつまでも口にためたまま、飲み込まない」などの問題があり、どうしたらよいかとの相談を受けます。「噛めない」とは、むし歯で噛めない場合や、障害や離乳食の進め方が原因で口の機能が十分発達していないのです。もうひとつの「噛まない子」とは、噛む力があるにも関わらず噛まないのです。
例えば、お母さんが「よく噛んで食べなさい!」と言い、そのすぐ後には「早く食べなさい!」などと言います。これでは子どもが混乱します。あるいは、常に周りに食べ物があり、お腹をすかせた経験がなく、食べることに対する欲求が低下していると考えられます。要は、食べることが楽しくないのです。これは、現代の食環境が作り出した問題です。
※参考書籍
「歯と口から伝える食育」
岡崎 好秀・武井 典子 編著 東山書房