Question
歯が痛いのですが原因がわからないといわれ、歯科医院にいっても治りません。どういうことでしょうか?
Answer
歯の痛みには、歯原性歯痛と非歯原性歯痛があります。
歯原性歯痛
歯や歯周組織に生じた器質障害や炎症により、当該部位あるいはその関連部位に自覚される歯痛のこと
非歯原性歯痛
歯や歯周組織以外に生じた痛みを、関連痛の一つとして歯や歯周組織に自覚される歯痛のこと
注意してほしいことは、非歯原性歯痛は主な原因が歯にないということであり、歯に問題がないということではないということです。
例えば、顔面痛で経過が長い場合は、しばしば知覚神経に可塑化を引き起こし、三叉神経痛様や帯状疱疹後神経痛様など、さまざまな痛みに姿を変えます。そこで、歯に何らかの問題があると、その歯を標的に顔面痛が非歯原性歯痛として現れ、歯痛化すると考えられています。
よく診査をしてみないとはっきりとしたことは言えませんが、もしかしたら非歯原性歯痛の可能性も考えられます。
※参考書籍
「エンド難症例 メカニズムと臨床対応」
恵比須 繫之 編 医歯薬出版株式会社