Question
生理的口臭と病的口臭の違いって何ですか?
Answer
生理的口臭
生理的な口臭はさまざまな場面で感じられます。唾液量の減少や、女性では性ホルモンの分泌に変調をきたすときなどは実際口臭があり、さらに飲酒や喫煙などは自分では感じませんが、周りの人には嫌な臭いになります。
生理的な口臭が強くなるときの状況
最大の発生源は舌苔です。舌苔は舌の奥のほうに付着する白~薄茶色の細菌塊です。舌背面は多量の細菌が生息できる広さがあるだけではなく、1日3度の食事によって多種類かつ多量の栄養源が供給されます。舌背面は呼吸のたびに外気にさらされますから、多くの臭気が口腔外へ放出されます。舌苔を増加させる因子が何であるかははっきりとはしていませんが、加齢とともに唾液分泌量が減少することが原因の1つです。
病的口臭
ほとんどは歯周病によるものです。歯周病の進行にともなって口臭が強くなっていきます。口臭の原因物質は歯周ポケット内の歯周病菌が産生する口臭成分メチルメルカプタンです。また、歯周病患者は非常に多くの舌苔をもつことも知られており、口臭の強度を上げています。
※参考書籍
「あなたの知識は最新ですか?歯科衛生士のための21世紀のペリオドントロジーダイジェスト」
天野 敦雄 著 クインテッセンス出版株式会社
「対応に困る患者さんたち」
岡田 智雄 著 株式会社ヒョーロン・パブリッシャーズ