ドクター コレステロールに薬はいらない!
2017.10.13
日本人を対象とした適切な臨床試験データなくして、日本動脈硬化学会が科学的根拠なく決めた「220以上を高コレステロール血症とする」という発表により、医師は何の躊躇もなく元気で長生きな220~280の人に対しコレステロール低下剤を処方できるようになった。
コレステロールの大事な働きは、主に3つある。
1.全身のあらゆる細胞の細胞膜と細胞内膜成分の材料となる。特に脳や神経はコレステロールをたくさん必要とする。
2.男性ホルモンや女性ホルモン、抗ストレスホルモンといったホルモンの材料となる。
3.肝臓で再合成され、胆汁酸の材料となる。胆汁酸は脂肪の消化に不可欠なものである。
スタチン剤は、体内でのコレステロール合成過程を妨害する。そのため、コレステロールを原料とするあらゆる細胞の膜、細胞内で遺伝子の指令にもとづいて酵素などのたんぱく質を製造している小胞体などの膜構造物、さらに種々のホルモンの他、いくつもの大切なものがうまく作られなくなり、健康を害する危険がある。
コレステロールが低ければ、免疫細胞の活性が失われ、がんにかかる確率は高くなり、また、神経も侵される。大部分の日本人にとって、コレステロール低下剤は不要である。
※「コレステロールに薬はいらない!」 浜 六郎 角川書店