Question
細菌と臭いの関係性について教えて下さい。
Answer
私たちの身の回りを見渡してみると、臭いの原因に細菌がかかわっていることが多いことに気づきます。生ゴミの臭いは、生ゴミを材料に細菌が生み出したものですし、私たちが夏場、汗臭くなるのも細菌の仕業です。本来汗は無臭なのですが、皮膚の表面に棲みついている細菌が汗を材料にして臭い(つまり、ガス)を作り出しているわけです。その証拠に、風呂上がりに汗をかいても汗臭くありませんが、時間がかなり経つと若干臭くなってきます。これは風呂上がりには細菌自体が少なくなっていて汗を臭いにできませんが、時間が経って細菌が増殖しだすと汗を分解できるようになるからです。
口臭も、基本的に細菌が生み出しているガスが原因です。歯周病で強い口臭のする人でも、悪いのは細菌なのです。ニンニクや玉ネギなど、飲食物そのものに臭いの原因が内在しているものもたしかにありますが、口臭のほとんどは“口腔内の細菌が生み出したガス”が原因です。また、口臭の原因を胃腸などの内臓や糖尿病などの病気のせいにする患者さんもおられますが、これらの可能性は数%なのです。やっぱり、悪いのは口腔内の細菌なのです。
臭いは“ある材料”を“細菌”が分解した結果、発生することが多いです。
※参考書籍 「ペリオバカ養成講座~学びの門戸を開くための100の質問~」
山本浩正 著 医歯薬出版株式会社