ドクター 砂糖病(甘い麻薬の正体)
2017.05.31
近代の砂糖工業生産は、ひたすら新しい様々な病気を生み出してきた。
市販されている砂糖は濃縮され結晶化された酸以外の何者でもない。
昔は砂糖は高価だったので、それを使用することができたのは裕福な者たちだけであり、国全体の経済的観点から見れば、砂糖は何の結果も引き起こさなかった。
しかし今日では、砂糖は安価となり、民衆の身を蝕み退化を引き起こしており、今や広範囲の啓蒙が必要であると主張するときである。
前世紀および今世紀初めの十年間における砂糖摂取によるエネルギーの損失は、決して回復することはできない。
その痕跡は民族の中に刻み込まれているのである。
アルコールは何千年にも亘って飲まれてきたが、一つの民族全体の退化を引き起こすことは決してなかった。
アルコールは破壊的な酸を含んでいないのだ。
砂糖によって破壊されたものは永遠に失われ、それを回復することは不可能である。
実はこの文章は1912年ニュージャージー州の歯科医ロバートベースラーが書いたものです。
それから100年以上たった今、私たちは失ったものの大きさに気づいていないかもしれない。
多くの人が砂糖は入っていないと信じ、ヘルシーだと宣伝されている低脂肪ヨーグルト、穀物バー、シリアル、フルーツジュース、スポーツドリンク、スムージーなどの食品にも実は大量の砂糖が隠されている。
精糖加工食品業界がどれほどの資金と時間をかけ、消費者を砂糖中毒にしているか-。
しかし、これは私たちの責任でもあるのです。
こういう食品に見向きもしなければ、企業はそういう人たちの要求に応えるべく努力をするでしょう。
※「砂糖病―甘い麻薬の正体」 ウイリアム・ダフティ 日貿出版社