Question
原因不明の歯痛は、耳鼻咽頭科や内科でも調べてもらうとよいと聞きました。なぜ医科での検査も必要なのですか?
Answer
医科の病気にも、歯痛に似た痛みを引き起こすものがあるためです。本当の原因を見逃さないためのとても重要なステップです。
まず歯科で検査を受けます。
STEP1 歯の検査を受け説明してもらおう!
歯痛のある場所に炎症などがあるかどうか、エックス線検査でよく調べてもらい、検査結果について説明を受けましょう。また、筋・筋膜性歯痛(関連痛)の可能性についても診てもらいましょう。
STEP2 場合によってはセカンドオピニオン
歯を削る治療をしたり、噛み合わせを替えてしまうと、もしも歯が原因でないとわかったとき元に戻せません。よほど原因らしき歯でなければ治療は控え、納得できないときはセカンドオピニオンを受けましょう。歯科用CTや顕微鏡でさらに詳しく調べてもらうのもよいでしょう。
歯科医院で原因が見つからなかったら・・・
STEP1 上顎洞炎の検査
耳鼻咽頭科・口腔外科
上顎洞に炎症が起きると、そのごく近くに上あごの歯根があるために歯痛が起きることがあります。耳鼻咽頭科で副鼻腔炎や蓄膿症などがないか検査を受けましょう。
STEP2 神経痛や心臓病、頭痛の検査
内科・神経内科など
神経痛や頭痛が原因の歯痛、心臓病が原因の歯痛でないかどうかを、それぞれの専門家に調べてもらいます。その際、歯科医院からの紹介状を持参すると、受診意図がスムーズに伝わり安心です。
STEP3 非定型歯痛の検討
歯科大学病院の心療内科・リエゾン診療科・精神科など
ストレスが原因の歯痛の可能性について診察を受けます。歯科医院で紹介状をもらっておくと、受診意図がスムーズに伝わり安心です。睡眠を改善する薬や抗うつ薬などの処方、また、カウンセリングなどを受けながら経過を診ていきます。
■抗うつ薬などの向精神薬は、医科で出してもらいます。
※参考書籍 「nico 2016.2 クインテッセンス出版株式会社」